富士山気象観測レーダー用パルストランスの製作に着手したことをきっかけに、約40年以上パルス電源に関連する部品を製作してまいりました。医療及び工業用ライナック関連のパルストランス、チョークコイル、集束コイル等は２０年間以上製作してきた実績を持ちます。
また、高エネルギー加速器研究機構には入射部のクライストロン用パルストランスをB-ファクトリー計画の改造含めますと延べ100台以上納入しております。
この間、各研究所の先生方、各企業の皆さま方からはさまざまな面から御指導をいただき、今日に至ったことあらためて深く感謝するしだいでございます。
パルスパワー技術も日々進化しており、レーダー、レーザー、X線発生装置、粒子ビーム源などさまざまな分野で応用されて裾野が広がってきております。
私共はトランス、コイルを主軸とした部品メーカではありますが、このような重要なハイテク基盤技術に対して、微力ではありますが私共の長年蓄積してきた技術がお役に立ち、貢献できればと考えております。
「初心忘るべからず」という聞きなれた言葉でありますが、私共はこの言葉を社風としております。この意味は初志貫徹すべきということではなく、初心の心の未熟な考え、わざをいつまでも捨てないということです。これは室町時代の能役者世阿弥の言葉によるものですが、企業もこれからグローバルな時代に向かって技術も組織も目まぐるしく変わっていくと思います。ただその「時々の初心」というものを捨てて忘れてしまわないように社員一同、社会の発展に貢献できるよう努力していく所存です。
